解題 推定執筆時期は、昭和21年10月上旬~末頃(山内祥史「解題」(『全集第八巻』90・8)参照)。
割り付けに黒ペン、赤鉛筆、赤ペンの3種が用いられている。
参考までに解釈に関わる主な抹消跡を掲出しておく。
ノンブル1 L16〔退屈な阿呆らしい〕
ノンブル2 L9〔詩も小説も一つも書けず、ただもう、〕 L10〔生活に困つ〕
ノンブル3 L13〔小説家の□〕
ノンブル7 L17〔たちまち〔に〕糊口に窮して〕
ノンブル9 L17〔忘れも致しません、私が十歳くらゐで、いまのあの弟が五歳くらゐの頃の事でございます、〕
ノンブル12 L15〔〔毒素と〕乱酔〕
ノンブル19 L5〔〔義憤〕□〕 L17 〔お前の朋輩もこつちへ呼んだらよい、と言ひますので、私はそれから〕
ノンブル20 L12〔おいらん〕
ノンブル27 L12〔少し足りない女でしたが、〕
ノンブル38 L7〔婆と女房は寝巻姿で店の戸を内からあけ、〕
(安藤宏)
|